広く世界で一般的なスタイルが日本では種々の要因で難しい(前編で詳述)からと諦観するのではなく「日本ならでは、独自スタイル」のguided walking holiday、guided walksを模索しています。
歩き旅の多様化を促すための「日本ならでは」。選択肢が多様になれば「歩く旅もいいかな」と思う方が増え、歩く旅人が増えることで文化としての成熟度も増していく…、という循環を目指しています。
日本では、山岳トレッキングや縦走から派生したロングトレイルが各地にありますが、どちらかと言えばそれは“山旅”。加えて、原生自然(ウィルダネス)や圧倒的な絶景、はほとんど無く、先住民・先住者の文化との邂逅も北海道や琉球以外ではほとんど機会が失われています。
そのような状況下ではありますが、
南東アジアや北東アジアに共通の農文化や日本の自然環境に適応する中で育まれてきた暮らしの智恵や技術、営みとその地の自然が織りなす文化的景観(里山里海、里地)、歴史・民俗は多彩多様です。それらと出逢える、それらに気付ける、のは日本の農山漁村ならではでしょう。
乗り物でのストップ&ゴーの旅では(出逢えなくはありませんが)見落としがち、機会を逃がしがち。
そうした特色のある「ゆっくり&のんびり歩く旅(歩き旅)」こそ、日本ならではのスタイルだと考えています。だからこそ、Discover Walksの提案はそんなものばかりです。
guidedとself-guided(FIT)のどちらでも旅人の嗜好にあわせて選択できるように。selfの魅力は何といっても全てが自由であること。一方、guidedの魅力は高いレベルのガイドが良質なインタープリテーションやコーディネイトを提供することで、selfとは異なる体験ができること。
何れにしても「アクティビティとしての体験(前編で詳述)」とはまた異なる深い体験、本質的な体験が得られることでしょう。
日本での「歩く旅(歩き旅)」では
・巡礼(例:四国遍路、熊野詣で)
・ロングトレイルを歩くスルーハイク(比較的長距離を歩いて旅する)
・ある地域に滞在しながら地域内や周辺をハイキング&散歩(ステイ&ハイク)
…等々がまずは想起できますが、
Discover Walksとしては「滞在しながら」という要素を最も大切にし、重視しています。
通り過ぎるだけでは出逢いを見落としがち、機会を逃がしがち。何よりも、自らの日常とは異なる空間や時間の流れ=異日常に身をゆだね何もせずに過ごす、という体験の深みが得られます。地域経済や地域の仕事にも旅人の滞在は「一瞬」ではない効果を及ぼします。少なくとも旅人と地域のwin-win度は現在よりも上がり、両者の関係性も一層深まることでしょう。より深い体験を得られた旅人も自身を取り戻したり、生きかたの新しいヒントを得たり=自身のレジリエンスが高まることでしょう。
確かに、瞬間風速的な地域経済効果は薄いかもしれません。でも、地域そのものの持続性や自律性にじわじわと効能がある=先々、人口は減ってもこの地で暮らし続けることができる地域社会のありようを実現する…ことへの一助になれば良いな。それがDiscover Walksの想う&目指す「これからの歩く旅(歩き旅)の文化」です。
Discover Walks
~日本の里山里海を歩く~
代表 亀津淳司
Discover Walks is a member of Japan Alliance of Responsible Travel Agencies(JARTA).
JARTA members believe that the responsible travelers and travel agencies always come first - and that means exceptional tourism products and exceptional services.
Comments