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  • 執筆者の写真Discover Walks

これからの「歩く旅(歩き旅)」の文化~前編~

更新日:2020年6月13日

水無月(6月)に入り、明日6/5は二十四節気の芒種です。田植えが遅めの田圃がちらほら残っていますが、既に水が張られ、まもなく早苗が並ぶことでしょう。入梅も近くなりました。

Discover Walksでは以前から「歩く旅(歩き旅)の文化、この国の旅文化」について弊社の想いを発信しております。

今回のCOVID-19パンデミックの渦中にあっても、また最近よく語られる「パンデミック後」にあっても、弊社のスタンス・ミッション・想い等は何ら変わることはございません。

もちろん、Managing sustainability is managing change(継続を判断するということは変化を判断すること)、ですから状況情勢に対して、柳のようなしなやかさで適応しつつ。

 狭隘で変化の激しい大地の上に、一億を超す人々が暮らし、毛細血管のような舗装道路ネットワークが整うこの国においては「歩く旅(歩き旅)」は特に昭和の敗戦以降、移動手段としても旅を楽しむスタイルとしても一般的ではありません(巡礼である四国のお遍路、などを除く)。

 世界各地の自然エリアにあるような長短のトレイル、英国や欧州に広がるフットパスや長距離歩道を歩くような旅のスタイルは残念ながら成立する社会環境ではありません。ですから、文化的に醸成されることも正直厳しいのです。

 また、ウォーキング=健康エクササイズ(スポーツ)=シニアの日々の愉しみ、という認識が定着していることも旅の文化・スタイルとしての認識が生まれてこない要因の一つとなっています。※

   (※)健康エクササイズとしてのウォーキングを否定するものではありません。

      幅広い「ウォーキング」の中の1つのジャンルですよ、

      ステレオタイプに陥っていますよ、と申し上げたいだけです。


 加えて、日本のツーリズムやアウトドアスポーツにおける「体験」は、

  例えば、

   ・カヌー、SUP、スノーケル、ラフティング、ホースライド などなど豊富多彩

   ・田植え&収穫体験、そば打ち体験、作陶体験、自然染色体験 などなど百家争鳴

…といった「直接的に“何かする”」アクティビティがほとんどです。

これは需要側も供給側も双方の想いがマッチしているから発達・発展してきた訳で、何ら否定すべきことではありません。私も体験大好きです!

 ですが、やはりこれも「体験=エクスペリエンス/experience」の1つの側面でしかありません。

 ・自らの日常とは異なる空間や時間の流れ=異日常に身をゆだね何もせずに過ごす

 ・長い径を歩きながら自己を見つめ直したり、出会う人々の多様性や心にふれたり

…といったことも「体験=エクスペリエンス/experience」の1つの側面なのです。内面的な深い体験、といった感じでしょうか。多くの世界の旅人が歩く旅(歩き旅)を好み、世界各地の径・道を旅するのも、このような「深い体験=ほんものの体験」を求めているからでしょう。

 デジタル文明や都市化が高度な発展を見せる現代、多くの人々が急き立てられるような感覚や目に見えないストレスを背負っています。気候変動をはじめとした身の回りの自然環境の変化も何となくの不安の一因となっています。そのような素地が広がっていたタイミングでの今回のCOVID-19パンデミックとそれに伴う各地の社会不安。

 日本では大半の方々の価値観がドラスティックに変化する社会全体でのパラダイムシフトは(残念ながら)起こらないでしょうが、それでも一定の割合の方々の考え方や価値観の転換、行動変容は必ず起きます。

 そういった方々と共に歩むDiscover Walksでありたい、と日々想っています。


Discover Walks

~日本の里山里海を歩く~

代表 亀津淳司

Discover Walks is a member of Japan Alliance of Responsible Travel Agencies(JARTA).

JARTA members believe that the responsible travelers and travel agencies always come first - and that means exceptional tourism products and exceptional services.

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